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量子コンピュータで空飛ぶクルマの交通制御の性能向上を実現、空を飛び交う日常生活へ一歩前進

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量子アニーリング技術により同時に飛行できるエアモビリティの数を70%程度向上。特定の問題において従来コンピュータより10倍程度の高速化を産学連携で実証。 数十万台の空飛ぶクルマ、ドローンなどのエアモビリティが都市の上空を飛び交い、私たちの生活の一部となっている203x年の世界を次世代テクノロジー量子コンピューティングで実現する実証を実施しました。      量子コンピュータの力で社会を変革することを目指すQuantum Transformation Project(以下、「QX PJ」) は無人機管制システムを提供するOneSky社と、量子コンピューティングの中でも最適化に特化した方式である量子アニーリングについて豊富な研究実績を有する東北大学と共に、数十万台のエアモビリティが空を飛び交う時代のリアルタイム三次元交通制御システムの開発に向け、量子コンピューティングの活用実証を実施しました。 エアモビリティは、都市部における移動時間の短縮、離島や山間部における移動の利便性向上、緊急搬送や物資輸送の迅速化などの効果が期待されている次世代の移動手段です。エアモビリティ社会が実現した際には、数多くの無人航空機(Unmanned Aerial Vehicle、以下「UAV」)が飛び交うことが想定されており、UAVも含めたリアルタイム三次元交通制御を行うシステムが必要となります。 エアモビリティ時代の空の交通の安心安全のためには、刻一刻と変わる気象や電波状況、他のエアモビリティの状況を鑑みて最適な運航を決定する必要がありますが、指数関数的に増大する組合せの中からリアルタイムに答えを求めるのは従来コンピュータでは困難となる可能性があります。そこでQX PJでは多数のエアモビリティをリアルタイムに制御する量子技術実証を開始し、今回、その実証実験結果を映像で公開しました。  QX PJ公式YouTubeチャンネル内: https://www.youtube.com/watch?v=bv5viYQQ8Lw 動画で示されているように、量子アニーリング技術により同時に飛行できる空飛ぶクルマの数を70%程度向上。特定の問題において従来コンピュータより10倍程度の高速化を実証しました。将来の量子コンピュータでは更なる性能向上による飛行台数増加の他、エアモビリティに期待さ

【展示会参加のお知らせ】Jij、第2回量子コンピューティングEXPOに「JijZept」を出展

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 19日(火)に事前JijZeptオンラインセミナーを開催します 量子アニーリング技術で組合せ最適化に挑む株式会社Jij(東京都文京区、代表取締役:山城悠、以下「Jij」)は、2021年7月にβ版をリリースした量子・イジングマシン向けのクラウドサービス「JijZept」を、2021年10月27日(水)~29日(金)の3日間幕張メッセで開催される第2回量子コンピューティングEXPOにて出展します。また10月19日(火)11時よりJijZept無料オンラインセミナーを開催します。 展示内容 JijZeptを利用して開発したアプリケーションのデモンストレーションや数理最適化のモデリングデモンストレーションなどご覧いただけます。 実際のJijZeptの活用方法や、応用事例をご覧いただけます。 また、JijブースではJijZeptのご紹介イベントを開催予定です。このイベントでは、JijZeptの利用ユーザー様のニーズに合わせ、JijZeptの具体的な活用法について詳しくご紹介いたします。ぜひお気軽にお越しください。 日時:2021/10/27(水)~10/29(金)  10:00~17:00 場所:幕張メッセ 1~2ホール JijZeptとは・・・ 量子・イジングマシンを非専門家でも扱えるようにするクラウドサービスです。 詳細は以下のプレスリリースをご覧ください。 Jij、「量子アニーリングのOS」"JijZept"パブリックβ版のユーザー登録受付を開始 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000046947.html 【Jijブース内イベントの内容】 ※ブース内のお客様のご状況によっては時間が変更になることがございます 10/27(水) 10:50-11:00 (10分) JijZeptを使った数理最適化のデモンストレーション 数理最適化はどういうことをするのか。JijZeptの使用方法を知りたいという方向け 10/28(木) 10:50-11:00 (10分) 量子アニーリングマシンをJijZept経由で使うデモンストレーション JijZeptを使い方を知りたい方向け 14:35-14:45 (10分) JijZeptを使ったデモアプリケーション

量子コンピュータ:仏スタートアップ Pasqal(パスカル)社 2023年までに1,000量子ビットのQPU完成に向け地位を強化

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量子コンピュータ:仏スタートアップ Pasqal (パスカル) 社 2023 年までに 1,000 量子ビットの QPU 完成に向け地位を強化 フランスの高等学術研究機関からスピンオフしたスタートアップ、パスカル社、シリーズ A 資金として 2500 万ユーロを調達し、量子プロセッサーの商業化を加速 欧州では 2018 年 10 月に「量子技術フラッグシップ計画」が立ち上げられ、これに続き 2021 年 1 月、フランスは、 18 億ユーロ ( 約 2346 億円)を投じる量子技術の国家戦略を発表しています。これにより人材育成、科学研究、技術実験を大幅に強化し、 2023 年から第 1 世代の汎用量子コンピュータの完全なプロトタイプ実現を目標に掲げています。   フランスのシリコンバレーと称される、研究機関が集積するイノベーション拠点「パリ・サクレー」地域に在るグランゼコール(高等教育機関)のひとつ、世界有数の量子研究センターである光学研究所 (Institut d'Optique) からスピンアウトし、 2019 年に設立された Pasqal ( パスカル ) 社は、基礎科学から現実世界で産業が果敢に挑む領域まで、複雑な課題に対応できる可能性を秘めた量子処理ユニット (QPU) を開発、構築、販売しています。 Pasqal 社の QPU を構築する中性原子技術は、室温で機能し、スケーラビリティにおいて大きな可能性を秘めている点が特徴です。同社は既に 100 量子ビットの QPU を運用しており、 2023 年には 1,000 量子ビットの QPU を実現する予定です。(技術の詳細や想定される使用例については ホワイトペーパーをご覧ください )。 2021 年 7 月、 Pasqal 社の共同設立者である研究者が、中性原子技術を用いて、最大 196 量子ビットのエンタングルメント(量子もつれ)の可能性を探る論文を Nature 誌に発表しています。 2021 年 6 月、 P asqal 社はシリーズ A ラウンドで 2500 万ユーロ ( 約 32 億円 ) の資金調達を発表しました。  このラウンドは、ベンチャーキャピタル Quantonation と仏国防省の防衛イノベーション部門が率いるもので、 これによりアナログ、デジタル量子プロセッ

世界初!!GSアライアンス株式会社が 白色LED用のグラフェン量子ドット複合体材料を開発

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  GSアライアンス株式会社(Green Science Alliance Co., Ltd.:環境、エネルギー分野の最先端材料、技術を研究開発する化学会社/本社:兵庫県川西市)はこれまで各種の量子ドット、量子ドット複合材料を研究開発、事業化してきました。この度、同社の岩林 弘久研究員と森 良平博士(工学)は、同社で合成しているグラフェン系量子ドット、炭素系量子ドットを元にシリカ複合材料を作り、440 - 470nmの青色を発光するLEDの上にこの材料を担持することにより、白色LEDが作れることを明らかにしました。炭素系量子ドット、グラフェン量子ドットのシリカ系無機材料との複合体を用いた白色LED用材料としては世界初です。   青色発光LED(左) 青色発光LEDに今回開発した量子ドット複合材料を担持したもの(右) 従来の白色LED(左)と今回開発した量子ドットLED(右)の比較概念図 可視光の中で赤(RED)、緑(GREEN)、青(BLUE)の三色の光は光の三原色とよばれます。人工的に白色光を得るためには、三原色のすべてを含む幅広い発光スペクトルをもつか、または赤、緑、青の三原色に対応する複数のLED(でそれぞれ発光する材料)を組み合わせることが必要となってきます。しかしながら、現在の大多数の白色LEDにおいては、三色を用いることはコストの観点からもあまりなく、窒化ガリウム(GaN)などの青色LEDと、補色の黄色蛍光体の組み合わせが最も多く用いられています。既存の白色LED用蛍光体や黄色蛍光体の代表的なものとしてYAG系と呼ばれる(Y,Gd)3(Al,Ga)5O12:Ce3+や(Ba,Sr,Ca)2SiO4:Eu2+が挙げられます。また最近は窒化物、酸窒化物及び硫化物などの蛍光体もあります。 一方でこれらの半導体系の蛍光体は、その材料組成に依存した一定の決まった波長しか発光せず、発光波長の微調整が難しいという課題もあります。この点量子ドットは、可視スペクトルのほとんどすべての色に光を変換することが可能です。量子ドットの合成時において組成の違い、量子ドットサイズの違いをつけて、発光色を調整することができることが最大の利点です。また現行使用されているYAG系材料などの蛍光体材料はミクロンサイズなので、光散乱が課題でもありますが、量子ドットは10nm以下のナノ超微粒子で

2021年 DA Quantum Lab(量子コンピュータラボ)キックオフ〜量子コンピューターの社会実装により、広告、小売や流通業界の企画・運用の最適化を画策〜/データアーティスト株式会社

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  データアーティスト株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:山本覚、以下「データアーティスト」)は、 量子コンピューティング技術の社会実装を目的として、DA Quantum Lab(量子コンピュータラボ)の設立を発表いたします。 量子コンピューターは、約30年間に渡って研究の蓄積が進んでいる分野であり、特に膨大な組み合わせの中から最適な組み合わせを導出する最適化問題などの分野において、極めて短時間で解決することが可能となっており、実社会への応用可能な段階となっています。それに伴い、国内外の大手IT企業も量子コンピューターの開発に力を入れており、最適な交通ルート発見やトレーディングシステムなどの実装を目指した量子コンピューティングの試験運用などの動きも見られるようになってきました。 その一方で実装に伴う技術的コストなどが障壁となり、その社会実装は十分に進んでいるとは言えない現状があります。そこでマーケティング領域でのAI技術を中心とする最先端のテクノロジーを駆使したデータの利活用を強みとするデータアーティストは今回業界内で先んじて、DA Quantum Labを通じ、既存クライアントの課題解決に対応する量子コンピューターの実装を開始することといたしました。 DA Quantum Labでは、クラウド上の量子コンピューター基盤を活用することにより、クライアントの目的に応じた最適なモデルを構築することで、マーケティング戦略の高度化や流通システムの構築など、各クライアント課題に応じて社会実装を進めていきます。 量子コンピューターの活用で各クライアント課題に応じた社会実装 データアーティストは、量子コンピューターベンダーとの協働により、最先端の量子コンピューティング技術の社会実装体制を整え、これまでの社内に蓄積されてきたAI技術などの最先端テクノロジーの社会実装経験と掛け合わせることで、クライアントに対して最適なソリューションの提供を可能とします。 データアーティストでは既に広告キャンペーンの最適な予算配分など、量子コンピューターを使用した効果検証を開始しています。 従来のデータを活用したマーケティング施策において、それぞれの広告配信ツールや広告キャンペーン、さらにはメディアごとに部分的な最適化を行うことは可能であった一方で、複数の広告ツール、キャンペーンやメディアを跨